サウナの効果的な入り方とは
近年ブームになってきているサウナ、その効果を正しく引き出すには、いくつか注意しておくべきポイントもある。
サウナにおける正しいマナーと合わせて、サウナの効果的な入り方について解説していく。
近年ブームになってきているサウナ、街中の温泉施設などで入ったことのある人も多いのではないだろうか?サウナには血行改善や、疲労回復など様々な効果が期待できるが、正しくその効果を引き出すには、いくつか注意しておくべきポイントもある。
また、多くの人が利用するようになっているからこそ、サウナにおける正しいマナーを理解しておくことも重要だ。今回は、そんなサウナの入り方について解説していく。
サウナを利用するにあたって、サウナ自体の入り方と同じくらい重要なのが事前準備だ。サウナの効果を引き出すためには、しっかりと汗をかくことが重要だが、事前準備を行わないと汗が出にくかったり、体調を崩す恐れもある。
すぐにサウナに向かわずに、以下の三つを行うようにしよう。
最低200mlの水分補給
サウナでは、想像以上に多くの汗をかく。一回のサウナで300ml程度発汗することから、最低でもコップ一杯200ml程度の水分は事前に補給しておくべきだろう。
これは脱水症状を防ぐと同時に、事前に体内の水分量を多くしておくことで、効果的に汗をかくためでもある。大抵のサウナ施設には水飲み場が設置されているため、忘れずに水分補給を行おう。
身体を洗い汗腺の汚れを落とす
サウナに入る前には、身体を一通り洗っておくことも大事になる。これは汗腺に蓋をする汚れを落とすことで、汗をかきやすい状態にするためだ。
また、サウナを利用する際のマナーとしても、清潔な状態にして汗をかくということは意識しておきたい。
湯船に入り身体を温めておく
水分補給をして体を洗ったら、最後に湯船に入って体を温めておこう。これは、事前に身体を温めておくことで、血行をよくしておき、サウナに入った際にすぐに汗をかきやすい状態にするためだ。長居をする必要はなく、5〜10分程度で体が温まったなと感じれば十分だ。
こんな人はサウナは避けるべき、チェックポイント
サウナの入り方について解説する前に、最後にこんな人はサウナに入るのは避けておくべき、ということも紹介しておく。サウナは日常生活よりも血行をよくしたり、血圧がかなり変化するものでもあるため、ある程度身体に負担がかかるものでもある。少しでも不安を感じたり、以下の項目に当てはまる場合には、サウナを利用しないようにしよう。
飲酒後のサウナは命の危険
摂取したアルコールを汗として放出するという考えは誤りだ。汗によって放出されるアルコールはほとんど存在せず、基本的には分解されるまで体内に残り続ける。
もっとも危険なのがアルコールの利尿作用とサウナの発汗が相まって、脱水症状の危険が大きく高まることだ。脱水状態になることで血圧が低下することと合わせて、サウナでは血管が拡張することから、血圧が一気に低下し脳に十分な血液を送り込めなくなってしまう。これにより場合によっては意識障害や、脳梗塞を引き起こすことになる。
くれぐれも飲酒後にサウナを利用しないようにしよう。
食後のサウナも同様にNG
食後は、食べ物を消化するために消化器系に血液が集まっているが、サウナに入ることで血液の循環を促進し、全身に血を行き渡らせることになってしまう。これにより消化が妨げられ身体に負担をかけることとなる。食事の量などにもよるが、最低でも食後1時間程度はあけるようにしよう。
血圧や心臓、循環器系の病気を持っている人は避けるべき
サウナはそもそも血行を通常よりも良くしたり、サウナと水風呂を行き来することで血圧を短時間に大きく変動させるなど、日常生活にはない刺激を身体に与えるほか、大量の水分が身体から抜けることで血栓ができやすい状態になる。血圧や心臓をはじめとした循環器系に持病がある場合には、これにより不整脈や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こすことに繋がりかねないため、サウナの利用は避けておこう。
サウナの正しい入り方
ここからは、いよいよサウナの入り方を紹介していく。ここで紹介するのは、サウナの入り方でも、もっともオーソドックスな温冷交代浴という方法だ。
サウナに入る
サウナの温度にもよるが、だいたい5〜10分程度を目安にサウナ室に入るようにしよう。この時間に関しては、個人差があるため、つらくなったら早めに切り上げても構わない。我慢比べのように長時間いても、あまり効果はなく、気持ちよく汗をかくことができれば十分効果は期待できる。
ちなみに、サウナ室は大抵の場合、座る場所がいくつかの段になっていることが多い。熱い空気ほど上にいく性質があるため、上の段にいくほど熱く、汗をかきやすい。自分の身体や体調に応じて、座る高さを調節するのも、サウナを利用する際に意識しておきたいポイントだ。
水風呂に入る
サウナに入った後は、水風呂に入るのが温冷交代浴の肝となる。
ただし、水風呂に入る前には必ずかけ湯で、汗をかいた体を清潔な状態にすることがマナーだ。ちなみに、かけ湯には冷水を使う人もいるが、これは冷たさを感じやすいため、ぬるま湯でも構わない。
水風呂には1〜2分程度入れば十分だ。しかし慣れていないと水風呂はかなりハードルが高く感じてしまう。冷たさを和らげるためには、一部づつ慣らしながら入っていき、なるべく体を動かさないことがポイントだ。また給水口、排水口の近くは水の流れがあるため、冷たさを感じやすかったりもする。冷たいのが苦手な場合には、入る位置にも気を使ってみよう。
※急速な温度変化は心臓をはじめ負担がかかるため、苦手な人は低温のシャワーを代わりに浴びることで代替しても良い。
リラックスして休憩をとる
サウナと水風呂を終えたら、仕上げとして外気を浴びながら、5〜10分程度座って休憩する。目をつむり、ゆったりと呼吸することを意識してみよう。このときのリラックスした感覚がサウナの一番の醍醐味と言っても良い。この状態は、サウナ界隈では「ととのった」状態ともいわれ、この感覚を味わうためにサウナを利用する人も多い。
このサウナ、水風呂、休憩の三つの流れを数回繰り返し、最後に少し長めの休憩をとることが、温冷交代浴の基本的な入り方だ。
まとめ
いかがだっただろうか。サウナの効果的な入り方について解説してきたが、今回は紹介したものはあくまでも一般的な方法だ。サウナにもいくつかの種類があるほか、人それぞれの慣れや体質などの個人差により、自身にあった適切な時間設定や方法がある。それぞれ自分が心地よいと感じるやり方を探して、サウナを楽しんでほしい。