スーパー銭湯などの温泉施設はもちろん、最近ではジムにも併設されていることも多くなってきました。 サウナポータルサイト「サウナイキタイ」では日本全国のサウナが見つけることができます。

サウナポータルサイト|サウナイキタイ(
https://sauna-ikitai.com/)

サウナと筋トレの関係について解説する前に、改めてサウナとはどういうものなのか、という点を明らかにしていきます。 サウナというと、一般的には温度の高い部屋で、大量の汗を我慢してかく、というイメージが強いのではないでしょうか。 これは半分正しいとも言えますが、実はサウナの効果を得るためにはこれだけでは不十分です。 サウナの効果を十分に得るためには、サウナ後は水風呂に入ることが肝要です。 これは「温冷交代浴」といって、サウナによって血管が拡張した状態を作り出し、その後に水風呂に入ることで血管を収縮させ、自律神経を刺激するという、逆の刺激を身体に交互に与えるという入浴方法です。 温冷交代浴を何回か繰り返すことで、血行改善や、自律神経を整えることにつながります。 以上のことから、サウナでは以下の効果が期待できると言われています。
血行が改善し、酸素や栄養が全身に行き渡ることで、疲れが回復しやすくなります。血流の改善は、肩こりや腰痛、冷え性の解消にも効果があります。 また、リンパの流れも良くなり、むくみを解消することが期待できます。
代謝といっても、古い細胞が入れ替わっていく新陳代謝と、人間が生きていく上で最低限消費するエネルギーである基礎代謝がありますが、サウナはこのどちらにも効果があるとされています。 ①とも関係しますが、血流の改善により酸素や栄養が全身に行き渡ることで、細胞の交換、すなわち新陳代謝が促進されます。 また、サウナは褐色脂肪細胞という脂肪を燃焼させる細胞の働きを活性化させることでも知られており、これにより基礎代謝も向上することがわかっています。
精神的にも落ち着けるのがサウナの特徴でもあります。 サウナはスマホをはじめとした電子機器がなく、自身の身体に目を向け、考え事をするのには最適な環境です。 また、身体的にも血行が促進されることでディープリラックスという深いリラックス状態に身体がおかれ、いつもよりも深い眠りにつくことができるようになります。
④肌質の改善
サウナは美肌効果があります。 ②の効果で肌のターンオーバーが促進され、メラニンが排出しやすくなります。また、温冷の刺激で自律神経が整い、ストレスから解放された状態は、ニキビや肌荒れも改善してくれます。さらに大量の汗をかくことで、老廃物が排出でき毛穴の通りも良くなります。これによりくすみが取り除かれ、サウナ後は肌が白くなったと実感する方も多いようです。
⑤免疫力の向上
サウナの熱はタンパク質を損傷させますが、同時にヒートショックプロテイン(HSP)という別のタンパク質が生まれることがわかっています。HSPには損傷したタンパク質の損傷を修復する性質があるため、再生し活性化した細胞が免疫力を高めます。 また、温冷交代浴により抗ストレスのホルモンが分泌されることでも同様に免疫力が向上します。
以上のことから、サウナとは、ただ熱い環境に身を置くだけではなく、 サウナ + 水風呂(加えてその後の休憩)をセットで行うことで、身体的、精神的に様々な効果を得ることができる活動ということが言えます。 このようなサウナの効果を見ていくと、純粋に汗をかくということに加え、 代謝の改善など、筋トレで期待できる効果と重なる点もサウナにはあるということがわかります。 健康的で、精神的にも安定した状態をもとめる現代にビジネスパーソンにとっては、サウナによって心身を整えるというのも、筋トレ同様に魅力的な活動メニューのひとつです。

筋トレとサウナの関係
それでは、筋トレをした後にサウナに入るのは良いのでしょうか? 肯定派も否定派も存在している理由としては、「筋トレと入浴」や、「筋トレと筋肉を温めること」の関係に関して研究されているものの、「筋トレとサウナ」に関して、直接研究された事例がないことが挙げられます。 あくまでも上記のような研究から導き出される現状の結論として、ということになりますが、ここからは筋トレとサウナの関係について紹介していきます。
筋トレ後のサウナはNG?その根拠とは
筋トレ後のサウナは筋肉に悪影響という根拠は大きく三つの原因があります。
①筋肉の炎症を引き起こす
筋トレをすると一時的に筋肉の繊維を破壊し、炎症を起こした状態になります。 野球で投球後のピッチャーが肩を冷やしているように、アスリートはよくこの時アイシング(冷却)を行っていますが、逆に筋トレ後に筋肉を温めることは、この炎症を促進してしまう可能性があります。 筋肉は炎症が引いたのちに修復するため、サウナによる疲労回復効果は期待できず、筋肉の修復を妨げる結果になってしまいます。
②筋肉の回復、肥大する効率が悪くなる
筋肉は、炭水化物を元に合成される筋グリコーゲンをそのエネルギー源としています。研究によれば、筋肉を温めることで、グリコーゲンの再合成が遅くなることがわかっています。 この結果、本来必要なエネルギーが足りなくなり、筋肉を回復・肥大させることができなくなってしまいます。
③脱水症状のリスク
サウナにおいては大量に汗をかくことから脱水症状の危険を伴います。特に筋トレのような運動後は体内の水分量が減っている状態のため、脱水症状を引き起こしやすい状況にあります。 脱水症状は、筋肉に限らず身体にダメージを与えるため危険です。 筋肉への影響だけをみても、水分が少なくドロドロとした血液の状態では、運動後に分泌される疲労物質である乳酸や、筋肉に必要な栄養を運ぶことが妨げられるため、非常に悪影響があることがわかります。
筋肉にとって良い効果も期待できるサウナ
とはいえ、筋トレ後にサウナに入ることはメリットも期待できることが明らかになっています。
①持久力の向上
2007年の研究によると、運動後にサウナに入ることで、血流をあげ、全身の持久力を向上させることがわかっています。 この実験は筋トレではなくランニングを元に行われているものの、同様の効果が期待できるとされています。
②時間が経てば回復を促す
筋トレ直後の炎症が激しい状態で血流がよくなると炎症が悪化してしまうのは、前項の通りですが、半日〜1日程度経過して炎症がある程度引いてからは、血流が良くなることで、筋肉の回復が促進されることがわかっています。