マインドフルネス認知療法とは何か
マインドフルネス認知療法という言葉を聞いたことがあるだろうか、言葉の通りマインドフルネスという仏教的な考え方と心理療法の一種である認知療法が組み合わさったものである。一見異質な2つが結びついたマインドフルネス瞑想について紹介する。
「特集「マインドフルネス認知療法」にあたって(伊藤 義徳/琉球大学人文社会学部)」
http://mindfulness.jp.net/Journal/wp-content/uploads/2018/07/jjm22editorial180714.pdf
マインドルルネス認知療法は心に浮かんだ感情や価値観に従ってしまうのではなく、マインドフルネスな状態になりリアルタイムに自分の状態を認知することで一歩離れて自分自身を観察出来るようになるための療法である。この技法を取り入れることで、マイナスの感情で負のスパイラルに入ってしまうことを防げるのではと期待されており、第三世代の認知療法の1つと称されている。
マインドフルネス認知療法の歴史
1960年代にアーロン・ベックによって提唱された認知療法が源である。
マインドフルネスストレス低減法は、身体のストレスにフォーカスしたもので痛みを物理的な痛みを和らげること目的とした技法だであり、1970年代に開発された。
このマインドフルネスストレス低減法をうつ病の症状緩和のために転用し応用したものとして1999年に生み出されたのが、マインドフルネス認知療法(Mindfulness-based cognitive thrapy:MBCT)である。フィジカルな痛みに対して焦点をおいたストレス低減法に対して、MBCTは、精神疾患であるうつ病や自律神経失調症、精神疾患などのメンタル上の症状を和らげることに焦点を当てている。
このようにマインドフルネス認知療法の歴史は30年ほどであり、現在進行系で世界的な学術機関によって研究が進められている。アーロン・ベック氏の生み出した認知療法から様々な変化・改良を経て今がある。
マインドフルネス認知療法の期間とやり方
精神疾患にかかってから対処療法としての効果は理解できた。しかし、何事もならぬことに越したことはない。セルフケアの意識を持ち自律神経を整えるためにも、日々の生活に組み込んでもらいたい。
「毎日の瞑想が自律神経を整える」https://www.saluce.jp/wp/articles/37
参考文献:
「マインドフルネス認知療法」http://hikumano.umin.ac.jp/hosei/CBT7.pdf
「熊野宏昭,新世代の認知行動療法.日本評論社,2012」
セッション2:うまくいかない時
セッション3:呼吸へのマインドフルネス
セッション4:現在にとどまる
セッション5:そのままでいる
セッション6:思考は事実ではない
セッション7:自分を大切にする
セッション8:これからに活かす
約8週間のプログラムであり、3分呼吸空間法、ボディスキャン、ヨーガ、静坐瞑想などのマインドフルネス実践を中核においた8週間のグループ療法である。