瞑想と睡眠は心と身体を癒す

スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツといった世界でもトップレベルのビジネスマンが自身の創造性を維持するために瞑想を実践してることは有名だ。同様にビジネスマンにとって重要だと言われるのは睡眠。脳の休息のためには瞑想と睡眠しかないと言われるほど。睡眠と瞑想との関係はどのようなものなのか。心と身体に休息をもたらす睡眠と瞑想との関係に迫る。


睡眠不足の日本人

今や睡眠不足大国と揶揄される日本。日本人の睡眠時間は世界的に見ても少ないく、年々減少している。
経済協力開発機構(OECD)の国際比較調査によると加盟国の中でいちばん短く、アメリカ、フランス、イギリスなど欧米先進諸国と比べても1時間ほど短い“睡眠不足大国”なのだ。
https://toyokeizai.net/articles/-/248095
睡眠は食物や水と同じくらい私達の健康にとっては重要なものであり、睡眠不足は生産性の低下を招くだけでなく、人体そのものを脅かすものだ。
また、スマートフォンの普及や日本人特有の就業時間の長さや仕事に対する意識はこの国の睡眠不足を加速させている。日本人の睡眠不足による損失は15兆円とも。大きな経済損失も生んでいるのだ。

この深刻な課題を解決する手段として、今瞑想が注目されている。

瞑想は睡眠不足を解決するのか

そもそも瞑想とは目を閉じて深く静かに想いを巡らせることであり、意識を集中させることでマインドフルネスな状態になることを可能にするものである。
その瞑想が睡眠との深い関係を持つのだ。

どういうことのなか。

瞑想が睡眠にもたらす効果は大きく2つある。

睡眠の質の向上に寄与する点と瞑想そのものが脳の休息に寄与する2点だ。

1.瞑想は睡眠の質を向上させる

リラクゼーション効果のある瞑想は交感神経優位の状態から副交感神経優位の状態へ移行することを補助する役割を持つ。寝る前に瞑想を実践することのメリットの詳細は以下の記事で述べた(「一日の終わりにオススメ!寝る前の瞑想のすすめhttps://www.saluce.jp/wp/articles/7 )。

アメリカのUCLAの研究チームによると瞑想は睡眠障害の症状緩和にも効果があると証明されている。実査に、睡眠障害を患っている高齢者にマインドフルネス瞑想を実践してもらったところ数ポイントの数値改善があった。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4407465/ 
研究結果でなくとも、寝る前に瞑想を実践する人たちの多くが睡眠効率の向上に瞑想が寄与していると実感している。

瞑想が睡眠の効果を上昇させることに対する信憑性は高そうだ。

2.瞑想は脳の休息に寄与する

「脳疲労を癒やすことが出来るのは睡眠と瞑想だけだ。」とも言われるている。『世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる』(久賀谷 亮著、ダイヤモンド社)の著者はマインドフルネス瞑想が脳疲労を癒やすと語る。脳は「なにもしない」でも、勝手に疲れていくのだ。
しばしば言われることですが、脳には体重の2%ほどの大きさにも関わらず、体が消費する全エネルギーの20%を使う「大食漢」です。
さらに、この脳の消費エネルギーの大半は、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という脳回路に使われています。
DMNとは、内側前頭野、後帯状皮質、楔前部、下頭頂小葉などから構成される脳内ネットワークで、脳が意識的な活動をしていないときに働くベースライン活動です。
自動車のアイドリングをイメージしてもらうとわかりやすいでしょうか。
(省略)
・・・このDMNは、脳の消費エネルギーのなんと60~80%を占めていると言われています。
私達は身体と脳で構成されており、そのどちらが当然の如く疲労する。
瞑想と睡眠を意図的に取り入れることが我々の脳と肉体が構成する身体にとって休息となるのだ。

3.休むという仕事。休ませるための手段。

働くことと同様に休息することも大切な仕事だ。休むこともシゴトの一つだと言えるだろう。
仕事に燃えるビジネスマンとしては科学的な効果も理解したうえで、セルフマネジメントに努めたいものだ。瞑想は休むという仕事のための重要なツール、いや相棒と言える。睡眠だけでは対処しきれない課題に対応出来る優秀な相棒だ。瞑想は休むことが苦手な「睡眠不足大国」日本の救世主になりうるかもしれない。まずはあなたの相棒に瞑想はいかがだろうか。

幸いなことにこの現代社会には、アプリやYouTubeなど相棒を得るまでの距離は遠くない。
https://www.saluce.jp/wp/articles/4

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