間食が健康の鍵?話題のヘルシースナッキングについて解説
おやつというと不健康なイメージを持つ人がいるかもしれないが、近年「ヘルシースナッキング」という、おやつを効果的に使った新たな食習慣が話題になっている。間食をうまく使うことで空腹感を抑え、食事の際に大量に食べてしまうのを防ぐことができるというわけだ。今回はそんなヘルシースナッキングについて解説していく。
おやつというと不健康なイメージを持つ人がいるかもしれないが、近年「ヘルシースナッキング」という、おやつを効果的に使った新たな食習慣が話題になっている。おやつを食べることで逆に太りにくくなるというから驚きだ。今回はそんなヘルシースナッキングについて解説していく。
目次
ヘルシースナッキングとは?
そもそもスナッキングとは英語で「間食」のことをさし、ヘルシースナッキングとは、直訳すると健康的な間食ということになる。これはアメリカで注目され始めた食事法で、朝昼晩の三食とは別に、間食、つまりおやつを1〜2回程度食事の合間に挟むことがポイントになる。これにより、空腹感を和らげ食事の際に必要以上にたくさん食べてしまうことを防ぐことができるというわけだ。
現代人の生活リズムとして昼食と夕食の間はどうしても空いてしまいやすく、夕食にドカ食いしてしまうという人は少なくないはずだ。そんな時に健康的なおやつを夕方に挟むことで、夕食時の空腹感を和らげ、結果的に1日のトータルの食事の摂取量を抑えることが期待できる。
ヘルシースナッキングの効果
さて、そんなヘルシースナッキングだが、改めてどのような効果が期待できるのだろうか。早速見ていこう。
食べすぎ防止
まずはすでに言及した通り、頻繁に食べ物を口にすることで空腹感を抑制し、食べ過ぎになることを防ぐことができる点。特に夕食はそれ以降エネルギー消費をあまりしないため、本来はたくさん食べる必要がないにも関わらず、食べすぎてしまいがちだ。適度にお腹を満たせる間食を食べて、1日の食事量をうまくコントロールできる。
血糖値をコントロール
血液中のブドウ糖の濃度を血糖値というが、これは食後に上昇し、空腹になると低下する。そして、食後に上昇した血糖値を下げる役割を持つのがインシュリンというホルモンだ。ここで問題になるのが、血糖値の急上昇で、空腹時に食事をとると血糖値が急激に上昇する。それに反応してインシュリンも大量に分泌され、摂取した糖分を脂肪へと変換して蓄積するのだが、これが肥満の原因となってしまうのだ。また、急上昇したのちに今度は急激に血糖値が低下することから、脳が糖分不足と錯覚し、さらに糖分を欲してしまうということも問題になる。
ここで適度に間食を挟むことで血糖値の急上昇を抑え、インシュリンが大量に分泌されるのを防ぐことで、太りにくい体を作ることができる。
ここで適度に間食を挟むことで血糖値の急上昇を抑え、インシュリンが大量に分泌されるのを防ぐことで、太りにくい体を作ることができる。
イライラやストレスを防ぐ
空腹状態では、イライラしやすくなるのも人間の特徴だ。研究によれば、空腹状態ではストレスに関わるホルモンが分泌されることで、緊張感や不快感を感じやすくなってしまう。
(https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037/emo0000422)お腹が減っているのに太らないために我慢するというのが、それだけで大きなストレスとなるのは、誰しも経験的にが感じていることではないだろうか。
ヘルシースナッキングではそんな時に我慢せず間食を食べてよく、空腹に伴うイライラ解消にも役立つのである。
(https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037/emo0000422)お腹が減っているのに太らないために我慢するというのが、それだけで大きなストレスとなるのは、誰しも経験的にが感じていることではないだろうか。
ヘルシースナッキングではそんな時に我慢せず間食を食べてよく、空腹に伴うイライラ解消にも役立つのである。
ヘルシースナッキング実践のポイント
ヘルシースナッキングの効果がわかったところで、ここでは実際にヘルシースナッキングを実践するためのポイントを紹介していこう。間食が許されるといっても、それはあくまでも一定のルールに基づいて食べることが効果的という話であって、欲望に任せて空腹時に間食しても良いというわけではない。重要なのは、タイミング、量、栄養素だ。
お腹が空きやすいタイミングで
ヘルシースナッキングを行うのは、食事と食事の合間の空腹時というのはここまで紹介してきた通りだが、さらに具体的に言えば午後2時〜3時頃がもっとも良いとされている。この時間帯では志望の蓄積に関係する酵素の量が少なく、間食をしても脂肪がつきにくい。またちょうど昼食と夕食の間頃にもあたり、空腹になりやすいタイミングでもある。「3時のおやつ」と昔から言われてきたが、これは科学的にも効果的なタイミングだったのである。
ちなみに、夕食がかなり遅くなるという人は、間食を二回挟むのも良いだろう。
ちなみに、夕食がかなり遅くなるという人は、間食を二回挟むのも良いだろう。
一回の摂取量は200kcal
ヘルシースナッキングはその名の通り「健康的」であるため、一回のの間食で大量に食べることは適切ではない。目安となるのは1日の摂取カロリーの約1割にあたる200kcal程度だ。
また、もう一つ忘れてはいけないのは、間食で食べた分だけ、三度の食事の量を減らすとうことだ。運動量と年齢によって異なるものの、例えば平均的な運動量の20代成人男性であれば、1日の推定エネルギー必要量は2650kcalであり、これを超えないように三食と間食を組み立てる必要がある。
(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html)
食物繊維とタンパク質が鍵
さて、最後に意識すべきは間食として何を食べるかということだ。ポイントとなるのが食物繊維とタンパク質。食物繊維は糖質の吸収を緩やかにすることから、前述した血糖値の急上昇を抑制する効果が期待できる。そしてタンパク質は腹持ちがよいことが科学的にわかっているため、間食に最適というわけだ。つまり、カロリー目安が200kcalであることと合わせて考えると、お菓子として一般的に思いつく甘いものや油っぽいものではなく、ナッツや大豆などをベースにした間食が理想的ということになる。
おすすめのスナック
それでは最後に、上記のポイントを意識した、ヘルシースナッキングにオススメの間食を紹介していこう。
ナッツ
ナッツは食物繊維が含まれているだけでなく、ミネラルなど他の栄養も豊富だ。ただし、カロリーもそれなりに高いことから食べる量には気をつけた方が良い。アーモンド、ピスタチオ、くるみ、カシューナッツなど好きなものを選んでみよう。
ドライフルーツ
砂糖漬けになっていないこと、というのが注意するポイントではあるが、ドライフルーツは食べやすく、ナッツ同様にビタミンやミネラルなどの栄養も豊富であることからおすすめだ。多少単価が高くなるかもしれないが、コンビニ等でも最近はプライベートブランドの商品が発売されるなど、手に入りやすくなっている。
穀物や大豆ベースのバー
グラノーラや大豆を原料に作られたバーが最近では間食用にかなり商品化されているため、そこから選ぶのもオススメだ。含まれる糖分やカロリーには気をつけつつ、自分のお気に入りのものを探してみるのも良いだろう。
まとめ
いかがだっただろうか。今回は、最近注目されるヘルシースナッキングについて紹介してきた。一見太らないためには逆効果に見える間食も、科学的に正しい食べ方をすれば非常に効果的だ。
量、タイミング、食べるものに気をつけて普段の生活に間食を取り入れてみてはいかがだろうか。
量、タイミング、食べるものに気をつけて普段の生活に間食を取り入れてみてはいかがだろうか。