鍛えたいのは足?体幹?スクワットとレッグプレスの特徴と違いを動画で比較!
筋力トレーニングをしたことのある方であれば、スクワットとレッグプレスは、ほぼ間違いなく経験のあるトレーニングだと思います。
この両者によって鍛えられる主な筋肉は、大殿筋・大腿四頭筋・ハムストリングスなどで共通していますが、それぞれには細かな特徴があり、目的によって使い分けることが理想的です。
今回は、スクワットとレッグプレスの特徴と違いを比較し、それを理解した上で目的に応じて使い分けられるよう解説していきます。
スクワットとは
スクワットは、主に大殿筋や大腿部など下肢の筋肉を鍛える代表的なフリーウエイトトレーニングです。負荷は、自重・バーベル・ダンベルでかけることができます。
目的に応じて様々な型があり、バリエーションが豊富なのが特徴です。
スクワットは、下肢の筋肉だけでなく体幹を安定させるために体幹筋の働きも促すことができます。
そのため、下肢の筋肉と様々な筋肉を共同して働かせることが必要となり、スポーツ動作に活かしやすい筋肉の鍛え方ができることがレッグプレスとの違いです。
様々なやり方があるため、よりスポーツ動作に近づけたトレーニングも可能です。
大きな負荷をかける場合には、バーベルが必要となりプレートをつける手間がかかります。また、事故につながる危険性が高く、補助が必要な場合もあります。
難しい型の場合には、自己流で行うのはケガの危険性が高いため、トレーナーなどの専門家に指導を受けることが理想的です。
レッグプレスとは
レッグプレスは、主に大殿筋や大腿部など下肢の筋肉を鍛える代表的なマシンウエイトトレーニングです。負荷は、おもり式や油圧式などがあり、かかり方はそれぞれで異なります。おもり式は主に初動時に負荷がかかり、油圧式は初動時、終動時均等に負荷がかかります。
シートに座って行い、正面に押し出す型(ストレートレッグプレス)と上方に押し出す型(インクラインレッグプレス)のマシンがあります。
レッグプレスを行う最も大きな利点として、安全性が高いことがスクワットとの違いです。座って行うために体幹は支えられて安定しており、下肢の筋肉に集中して負荷をかけることができます。負荷を細かく簡単に調整することもできて安全、簡単なことが特徴です。
スクワットとレッグプレスの使い分けの仕方
他のスポーツに活かすために筋トレをしている場合はスクワット
スクワットは、下肢の筋肉と体幹筋などを共同して働かせることができます。
また、様々なバリエーションがあるので、他のスポーツに活かすために筋力トレーニングをしている場合であれば、スクワットが選択肢になります。それぞれのスポーツ動作により近い型でトレーニングできため、レッグプレスと比較すると実際の動作に活かしやすい筋肉を作ることが可能になります。
また、ほとんどのスポーツ動作において、体幹の安定は必要不可欠です。
スクワットは、下肢の筋肉に負荷をかけながら体幹を安定させることができることが特徴です。この特徴はどのようなスポーツを行うにも活用できる重要なポイントだと思います。
筋肉をつけることが目的の場合はレッグプレス
筋肉をつけることが目的の場合には、レッグプレスが選択肢の一つとなります。
スクワットと比較すると、レッグプレスは下肢の筋肉強化に集中することができます。体幹も座面のシートによって安定するため、安全性が高く、負荷の調整も簡単です。そのため、トレーニング経験の浅い初心者の方には比較的取り入れやすいトレーニングであると言えます。
スクワットでのトレーニング
ノーマルスタンススクワット
スクワットの基本の型です。
ハーフスクワットでは、大殿筋やハムストリングスへの刺激が少なく、主に大腿四頭筋に刺激が加わります。
フルスクワットでは、大殿筋やハムストリングス、大腿四頭筋に刺激が加わります。
さらに負荷をかけたい場合は、ダンベルを持つと良いでしょう。
- 足の位置は肩幅、背筋を伸ばして正面を向く
- 背筋は伸ばしたまま、ゆっくり腰を落とす
- 太ももと床が平行になる中腰姿勢で止める(ハーフスクワット)
膝を完全に曲げてしゃがみ込む(フルスクワット) - 腰を上げ、元の姿勢に戻る
- 15~20回繰り返して行う
ワイドスタンススクワット
ノーマルスタンススクワットと比較すると、内転筋により刺激を加えることができます。
- 足の位置は肩幅よりもやや広げて、背筋を伸ばして正面を向く
2~5ノーマルスタンススクワットと同じ
・スプリットスタンススクワット
ノーマルスタンススクワットに慣れ、さらに大殿筋や大腿四頭筋に負荷をかけたい場合に行うと良いでしょう。
- 足を前後に開き、背筋を伸ばして正面を向く
- 前側に置いた足の膝を90°くらい曲がるまでゆっくり腰を落とす
- 元の姿勢に戻る
- 左右15~20回ずつ繰り返して行う
シングルレッグスクワット
スプリットスタンススクワットよりもさらに負荷を高めたい場合に行うと良いでしょう。
- 片足を前に置き、膝の高さの台などに左足を置き、背筋を伸ばして正面を向く
- 台に置いた側の膝は90°くらいに曲げた姿勢にする
- 前側に置いた足の膝を90°くらい曲がるまでゆっくり腰を落とす
- 左右15~20回ずつ繰り返して行う
ジャンピングスクワット
ジャンプして着地する動作を繰り返すため、瞬発力をより鍛えることができます。
プライオメトリクストレーニングと呼ばれるもので、バレーボールやバスケットボール、陸上競技など瞬発力を必要とするスポーツ動作への反応を高める効果が期待できます。
- 足の位置は肩幅、背筋を伸ばして正面を向く
- 背筋は伸ばしたまま、ゆっくり腰を落とす
- 太ももと床が平行になる中腰姿勢で止める
- ③の姿勢からジャンプする
- 着地して③の姿勢で止める
- 10~15回繰り返して行う
バックバーベールスクワット
バーベルを使用するスクワットでの基本の型です。
ノーマルスタンススクワットに比較すると負荷が大きくなり、体幹、特に背筋群への刺激が増えます。バーベルを使用するスクワットを行う場合は、トレーニング経験が少ない間はできるだけ補助についてもらうことが大切です。
補助が難しい場合は、スミスマシンを使用したり、負荷を少なめに設定したりするなどして事故の防止に努めましょう。
- 足の位置は肩幅、バーベルを首の後ろ側にかつぎ、背筋を伸ばして正面を向く
2~4. ノーマルスタンススクワットと同じ
5. 回数は負荷や目的により決定する
フロントバーベルスクワット
後方でバーベルを担ぐバックバーベルスクワットと比較すると、大腿四頭筋により刺激を加えることができます。バックバーベルスクワットよりもさらに難易度の高いトレーニングです。そのため、トレーニング経験の豊富な上級者向けの方法になります。
まずはスミスマシンを使用するか、できるだけ補助についてもらえる環境でトレーニングをすることがおすすめです。
- 足の位置は肩幅、バーベルを首の前側にかつぎ、背筋を伸ばして正面を向く
2~4ノーマルスタンススクワットと同じ
5. 回数は負荷や目的により決定する
レッグプレスでのトレーニング
マシントレーニングであるレッグプレスでも、多少の変化を加えることができます。
足を置く位置を変えることによって、違う部位に刺激の加えることが可能になります。
- 足の位置を上方にする:大殿筋やハムストリングスへの刺激が増える
- 足の位置を下方にする:大腿四頭筋への刺激が増える
- 両足の幅を広げる:内転筋への刺激が増える
- 両足の幅を狭める:大腿四頭筋への刺激が増える
まとめ
スクワットはレッグプレスと比較するとバリエーションが豊富です。
スクワットは、体幹への刺激が加わることなどから、他のスポーツに活かすために筋力トレーニングをしている場合であれば、積極的に行いたいトレーニングの一つです。
単純に筋力をつければ、スポーツ動作に活かすことができるわけではありません。
できるだけトレーニングは、実際に行うスポーツ動作に近いものが必要です。
レッグプレスは、安全に効率的な下肢の筋肉を鍛えるトレーニングであることが特徴です。その安全性からリハビリテーションにも向いています。
以上のようなスクワットとレッグプレスの特徴と違いを踏まえ、目的に応じて使い分けることでトレーニングを充実させてみてはいかがでしょうか。