体脂肪を減らすための知識と習慣

現代の食生活には誘惑がたくさん存在している。空腹を感じたらすぐファーストフード店でおいしい食事が食べられるし、コンビニで菓子パンを買うことだって出来る。しかし、その誘惑と切っても切り離せない存在が「体脂肪」だ。欲求のままに食事をしていると、あっという間に体脂肪がついてしまう。頭を抱えている現代人も多くいることだろう。
しかし、いくつかのコツを知った上でそれを習慣化することができれば、体脂肪とも上手く付き合っていくことができるのだ。この記事では体脂肪を減らす方法を紹介し、ダイエットに役立つ情報をお届けする。


体脂肪とは

体脂肪とは体のエネルギーを貯蔵する貯蔵庫で、人間の活動に必要不可欠な存在である。つまり体脂肪は人間の体には重要な役割があるのだ。しかし、問題になっているのはその体脂肪が多すぎるという点。多すぎる体脂肪は体のラインが崩れ、スタイルが悪く見えてしまう。
体脂肪には2つの種類がある。内臓脂肪と皮下脂肪だ。

内臓脂肪

体の内側、内臓のまわりに付く脂肪を内臓脂肪という。内臓のまわりについている脂肪なので、外見でははっきりと確認することができない。痩せている人が体脂肪率を図ったとき、以外と高かったりすることがあるだろう。
これは、内臓脂肪が多く付いてしまっていることを意味するのだ。後述する皮下脂肪と比べ燃焼しやすい脂肪になるが、その分蓄えやすく生活習慣病などの病気の原因にもなり得る。

皮下脂肪

肌の下についている脂肪を皮下脂肪という。肌の下にすぐある脂肪なので、外見的に見て分かるのが特徴だ。
つまり、太っている人などは皮下脂肪が多いということになる。内臓脂肪のように病気の原因になることは少ないが、かえって落ちにくい脂肪というのが皮下脂肪の特徴。効率よく体脂肪を減らしていく必要があるのだ。

体脂肪を減らす方法

それではここから本題だが、どうすれば体脂肪を減らすことができるのだろうか。体脂肪を減らすためには、大きく2つある。運動と食事法だ。運動と食事を両立できるかが体脂肪を減らす鍵になる。
正しい知識を付けることが出来れば、体脂肪をうまくコントロールできるようになるはずだ。

有酸素運動

有酸素運動にはランニングやウォーキング、水泳やサイクリングなどが挙げられる。運動強度が高ければ高いほど、その分体脂肪も燃焼しやすくなる。また、有酸素運動と無酸素運動のどちらを先にすべきかという問いがあるが、これは無酸素運動をしてから有酸素運動をする順番が良い。有酸素運動をするとアドレナリンが分泌されるため基礎代謝が高まる。また、ウォーミングアップとしての効果もあるので怪我をしにくいという効果もあるからだ。

初心者が有酸素運動を始める際、おすすめしたいのはウォーキングとランニングだ。理由は必要な道具が少なく、場所も選ばないため。水泳などはジムに行かなくてはならないし、サイクリングは当然だが自転車が必要。
ウォーキングとランニングをする際のコツについて説明していこう。

ウォーキング

ウォーキングは運動をあまり習慣としてこなかった人におすすめの有酸素運動だ。ランニングと比べて膝にダメージが少ないので、まずはウォーキングで足腰を鍛え、慣れてきたらランニングに移行すると効率が良い。
コツはただ歩くだけではなく、視線を前に向け姿勢良く歩くことが重要。足はかかとから着地することを心がけ、腕は前に振るのではなく後ろに引くイメージで行うと良いだろう。

またペースも一定を保つようこころがけ、いつも歩いている速度より少し速いくらいで歩くのが効果的だ。
ランニングと比べ脂肪燃焼の効果は弱いが、まずは習慣づけていくことが何より重要。ウォーキングをすることに抵抗がなくなったら、徐々にランニングに移行していこう。

ランニング

ランニングをする前に自分に合ったランニングシューズを用意しておこう。おすすめはスポーツ用品店で足のサイズや幅を計測してもらい、形にあった靴を選ぶことだ。自分で選ぶより、店員のアドバイスをもとに選ぶことをおすすめしたい。
ランニングをする際のコツは、息が絶え絶えになるほどペースをあげてはいけないということ。走ることに抵抗がある人が多いが、実はそんなに頑張る必要はないのである。
脂肪燃焼を目的としたランニングは、誰かと一緒に走ったとき、会話ができるペースで十分とされている。

それ以上のペースで走ってしまうと脂肪燃焼の効率が悪くなる一方で、持久力が鍛えられる。ペースをあげすぎないよう意識し、常に一定のペースで走ることを心がけよう。また、ランニングアプリなどを使って行うと自分のペースや走行距離を記録できるのでモチベーション維持に効果的だ。ゆくゆくはマラソン大会などにも出場すれば、目標もできて効率良く体脂肪を減らすことができる。

無酸素運動

無酸素運動とは筋トレのことで、有酸素運動と比べて脂肪を燃焼するタイプの運動ではない。しかし、筋肉量が増えることで基礎代謝(1日何もしなくても消費するカロリーのこと)が上がり、太りにくく痩せやすい体を手に入れることができる。
以下では基礎代謝を挙げる効率の良い筋トレを3つ程紹介していく。早速取り組んでみよう。

スクワット

人間の体の中で1番筋肉量が多い箇所が下半身である。体全体の7割もの筋肉が下半身に集中しているのだ。
スクワットはその下半身の筋肉を効果的に鍛えることができる。先に述べたが、基礎代謝が高いほど太りにくくなる。そのため、筋肉量が多い下半身をトレーニングすることはとても効率が良い。

スクワットはフォームを意識することがとても大切。足は肩幅程度に広げ、背筋は伸ばしたままでゆっくりと上下しよう。この時、膝がつまさきの先に行かないよう、お尻を下に落とすイメージで行うのが大切だ。2週間も続けていけば下半身が引き締まっていることに気が付くだろう。

懸垂

上半身を効率よく鍛えたければ懸垂がおすすめだ。懸垂はぶら下がることができる器具があれば気軽に行うことができるし、初心者にもハードルの低い運動である。とはいえ、体にかかる負荷はとても大きい。最初は1、2回しかできないという人も多いだろうが、悲観的に捉える必要はない。繰り返し行っていると回数が徐々に増えていくだろう。

コツは、肩幅くらいでバーを握りゆっくりと体をバーに引き寄せる。この時に体の反動を使ってしまうと効果が半減してしまうので注意しよう。アゴがバーを超えるところまで引き寄せたら、あとはゆっくり下げていく。
全体の動きはゆるやかに、スムーズに行うとベストだ。上半身を鍛えたいのであれば、まずは懸垂から行うのをおすすめする。

ベンチプレス

ジムに通っている人ならぜひベンチプレスにもチャレンジしてみよう。こちらも懸垂と同じく上半身のトレーニングになるが、懸垂は自重トレーニングに対してベンチプレスは任意の重さで鍛えることが可能だ。

コツは肩甲骨を背中の真ん中寄せて、固定すること。この状態に固定することでより力が入りやすくなり、ベンチプレスの効率が良くなる。また、バーを握った際に肘が手首の真下にくるような位置関係を意識してほしい。
できれば、誰かとペアになってトレーニングすると良いだろう。理由はパートナーの補助を受けることで高負荷のトレーニングも安全に行うことができるし数をカウントしてもらうことで、限界まで追い込むことができるようになるからだ。

ジム通いが習慣になったら、自分の体重と同じ重さを持ち上げることを目標として欲しい。自分の体重の重さを持ち上げることができれば、初心者は脱したと言って良いだろう。

食事法にも工夫を取り入れよう

体脂肪を下げるには運動と並行して普段からの食事にも気を付けなければならない。脂肪が付きにくく、高たんぱくの食品を積極的に取ることでダイエットはより加速していく。ここからはダイエットにおすすめな食品を3つ取り上げて紹介する。身近に手に入るものばかりなので、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみて欲しい。

プロテイン

言わずと知れたプロテインは、タンパク質だけでなくビタミンやカルシウムなども含まれている。トレーニングをしたあとに補給するのはもちろんのことだが、就寝前に飲むのもおすすめ。寝ている間に成長ホルモンが分泌されるのだが、その時にタンパク質を補給し筋肉が作られる。また空腹時に飲むと空腹感が押さえられ、無駄な間食を防ぐことができる。ダイエットを始めたらまずプロテインを準備しておこう。

サラダチキン

コンビニで発売され、高タンパク低カロリー食品として爆発的な人気となった食品。メーカーにもよるが1つ200円前後で手に入れることができる。実際にサラダチキンダイエットで成功している人は大勢おり、再現性が高いダイエットだ。毎日の食事に一品追加するような感じで、自然と食卓に並ぶようになると良いだろう。

ギリシャヨーグルト

ギリシャヨーグルトも高タンパクなのでおすすめしたい。ギリシャヨーグルトは通常のヨーグルトより固形であり、食べごたえがある。そのため空腹時の間食として取るのも良いだろう。プレーンのままで食べるのが1番だが、味に飽きが来たらジャムやはちみつを混ぜて食べるのも良い。糖質を取ってしまうことにはなるが、美味しくないものは続けられない。ダイエットは続けてこそ形になるものなので、たまには味を変えるなどの変化を付けると継続に繋がりやすい。

飲み物にも気を付けたほうが良い

減量中は飲み物にも気を配ろう。食事で糖質を抑えていても、ジュースなどを飲んでしまうと糖質を大量に摂取することになる。せっかくの努力が水の泡だ。実はジュースやスポーツドリンクには角砂糖に置き換えると10~15個もの角砂糖が入っており、体脂肪の大敵なのだ。
ダイエット中におすすめしたい飲み物は、ブラックコーヒー、お茶、炭酸水だ。

ブラックコーヒー

コーヒーにはクロロゲン酸という成分が含まれており、脂肪の燃焼を手伝ってくれる役割を果たす。なので、有酸素運動をする前などに摂取するのがおすすめだ。またコーヒーに含まれるカフェインも自律神経の働きを促進する効果があり、運動の効果を高めてくれる。運動をする前に積極的に取り入れていこう。

お茶類

お茶は基本的にノンカロリーなので、飲み物に困ったらお茶を選ぼう。お茶にも色々な種類があるので、そのシーンに合ったものをチョイスできればベストだ。例えば、ウーロン茶に含まれるポリフェノールは脂肪の燃焼を促進してくれるので、脂っこい食べ物を口にする際にはウーロン茶を選ぼう。
その他にも気分をリラックスする効果があるハーブティや、腸内環境を整えるゴボウ茶など様々な効果を持つお茶も存在する。上手に駆使できれば、ダイエットの味方になるだろう。

炭酸水

炭酸水は食欲を抑える効果があり、食事の前に300ml程度飲むと満腹感を与えてくれる。注意したいのは飲む量が少なすぎるとかえって胃腸の動きを活発化してしまい、食欲が増進してしまうという点。なるべく300ml飲むように意識しよう。フレーバー付きの炭酸水も多く販売されており、コンビニでも手に入れやすい。
空腹を感じた時に炭酸水を飲むことで空腹をコントロールしやすくなるのだ。

まとめ

この記事ではダイエットに関する基礎的な情報をお伝えした。体脂肪を減らすのは一朝一夕でできることではない。運動も食事も、継続することが何より大切である。この記事でお伝えした運動と食事法は、初心者の方にも入りやすい難易度のものを紹介しているので、ぜひ生活習慣として取り入れて頂きたい。
習慣化こそが体脂肪を減らす近道である。
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