企業側の需要が高いのはどっち?ジェネラリストとスペシャリストについて解説

ジェネラリストとスペシャリストという言葉を聞いたことがあるだろう。ビジネスマンにおいては一見究極の選択とも言えるだろう。本記事ではこの2つの言葉に迫りたい。


ジェネラリストとは

ジェネラリスト(Generalist)とはgoo辞書としては以下のように定義されている。
いろいろな分野の知識や能力をもっている人。
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/124990/meaning/m0u/
という言葉であり、ビジネスにおいては様々コトを一つのことを突き詰めずに、総合的な力が強い人のことを指す。総合職と言われる職種がジェネラリストと言われる事が多い。

ジェネラリストの利点

知識は現代のビジネスにおいても変わらず重要なものであり、バランス良く幅広い領域のトピックを理解していることは大変重宝されるスキルになっている。ジェネラリストは横断的な分野の基礎的な理解があるため、全体像を把握した上でビジネス全体の最適解を思いつくことが出来ると言われているのだ。
今までの企業においてジェネラリストと言われる総合職がマネージャーやリーダーになる傾向があるのも決して不思議ではないだろう。彼らは汎用性の高いスキルを持っており、ビジネスをグロースさせるスキルもプロジェクトメンバーのマネジメントスキルも持っている彼らはビジネス上でマネージャー適しているのだ。
ある研究によると、不確実な領域(自分とは専門外の領域)ではジェネラリストのほうが結果の予測の力に優れてれいるということが明らかにもされている。

ジェネラリストの欠点

ジェネラリストの欠点は知識や経験の幅の広さを優先したあまりに、深さを持っていない点である。複雑さが増すと課題を求められる課題を解決する力のレベルも上がり、そうなるとジェネラリストでは太刀打ちできないレベルになってしまうばあいがあるのである。また、彼らの役割は決まりきっているわけではないので、スペシャリストと比較してポジションを奪われやすくなってしまうことがある。なぜなら、スペシャリストの代替を見つけるよりもジェネラリストの代替を見つけるほうが人材マーケットにおいては容易だからである。

参考:「Why Foxes Are Better Forecasters Than Hedgehogs」
http://longnow.org/seminars/02007/jan/26/why-foxes-are-better-forecasters-than-hedgehogs/

スペシャリストとは

ジェネラリストの反対の言葉として持ちられるのがこのスペシャリスト(Specialist)である。スペシャリスト(Specialist)はgoo辞書として以下のように定義されている。
特定分野を専門にする人。特殊技能をもつ人。専門家。
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/119755/meaning/m0u/
スペシャリスト(Specialist)は一つのことを突き詰めて職として持つ人のコトを指す。企業でいう専門職などがそれにあたるだろう。主にエンジニアやクリエイターといった技術者を指すことが一般的には多いと言われている。

スペシャリストの利点

専門性を高めるためには多くの時間がかかる。そして、ビジネスにおいてはポジション別での採用になることが多く、一般的に給与が高めに設定されることも少なくない。
スペシャリストは特定の領域に関する深い知識を有しており、企業からの需要は高くなっている場合がおおい。一度、スペシャリストとして一つのことに深く専門出来るようになるとその職種の需要が高まり続ける限りは常に安定したポジションにいることが出来るようになる。その分野の権威になることは、ジェネラリストには難しくスペシャリストならではの権利と言えるだろう。

スペシャリストの欠点

スペシャリストだからこその欠点としてあげられるのがキャリアの柔軟性がなくなってしまうことがある。ジェネラリストは幅広い知識と経験により幅広い選択肢からキャリアを選ぶことが出来るが、スペシャリストは一つの領域にリソースを集中投下するためそれが出来ない。良い点でもあり、同じ職種や領域内でしか転職が難しいのは悩ましくなるのだ。

企業側の需要が高いのはどちらなのか

メリット・デメリットは分かったが、いざ選ぶとしたらどちらを選べばいいのだろうか。一長一短で選択が困難なように見える。究極の選択と言われる所以もここにあるのだろう。

結論から言うと、企業側からの需要はジェネラリスト優位から、スペシャリスト優位に変わりつつある。

2013年のイギリスのHR reviewは「従業員はスペシャリストが驚異にさらされているだろう」という意見を発表した。当時は企業の経営幹部は圧倒的にジェネラリストと呼ばれる総合職出身の人達が多く、さらに専門職は採用人数も少なかった。これらの事実から6年前にはジェネラリストのほうが比較的に需要が高いと言われていたのだ。

しかし、近年その勢力図は変わりつつある。インターネットやAI(人工知能)の発達により、汎用的な知識や経験の価値が下がっているからだ。これまでは通常のオペレーションワークを人間がやる必要があったが、機械が代替するようになったおかげでジェネラリストよりもスペシャリストの採用人数の方が増え始めたのだ。特にIT企業の増加や成長はエンジニアなどの技術職の需要を急激に高めた。今や日本の採用マーケットにおいて、エンジニアは獲得しづらい職種の中でもトップレベルになっているのだ。
FacebookやGoogleといった米国のIT企業のトップがスペシャリストであったことも時代の流れを示していると言えるだろう。
ただ一つ言えるのは、スペシャリストと一口に言っても領域に依るということである。社会にとってどの専門性が価値が高いのかというのは時代によって変わるからだ。

さいごに

2017年の東京大学の研究結果によると生物学的にはジェネラリストのほうが有利だいう。
参考:「ジェネラリストとスペシャリストはどちらが有利なのか?」
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/5611/

確かにアナログな世界において、これは正しいと言えるかもしれない。

しかし、人間の世界では急激なテクノロジーの発達という大きな変数がある。求められるスキルセットも変わっているのだ。これからの未来を予測しつつ、あなたはあなたが正しいと思う方向に進んでみよう。
結論は、ジェネラリストがいいのかスペシャリストがいいのかというそんな簡単な話ではない。どちらであっても自分で考え、行動し改善し続けられる力を持っている人が求められているのではないかと思う。
ジェネラリストになったからスペシャリストになれない。スペシャリストになったからジェネラれリストになれないという極端な話ではないからだ。