1分間瞑想法を習慣化して心と身体を整える

有名経営者や一流アスリートなどの著名人が習慣にしていると話題になっている瞑想。瞑想と聞くと、やや怪しげな印象を抱く方もいらっしゃるのではないだろうか。しかし、全世界には数億人の方が日々の生活の質を高めるために瞑想を習慣化しているとも言われている。では、瞑想とはどのようなものなのか。今回は、瞑想について詳しく説明し、簡単に始めることができる1分間瞑想法について紹介していく。


瞑想とは

瞑想とは、何かに心を集中させること、心を静めて無心になること、目を閉じて静かに想いを巡らせることを言う。様々な方法があり、イスやベッドに座って行うことができる。基本的には、背筋を伸ばした姿勢で座る。姿勢を整えると呼吸も整いやすく、結果的に心も整うものである。呼吸は腹式呼吸を行い、ゆっくりと吐くのがポイントになる。瞑想によって、思考や感情を取捨選択できるようになるため、不要になった物を捨てる、必要のない人間関係を手放すなど、より自分らしく生活できるようになる。生活の質が高まることにより、充実感を得ることができ幸福度も増してくる。満たされた状態になると、内面も磨かれ、人間としての魅力も高まってくることが期待できる。瞑想にも様々なものがあり、マインドフルネスは宗教色のないもの、座禅は仏教という宗教色の強いものなどがある。

瞑想で得られるメリット

ストレスの軽減

瞑想を行い自らと向き合うことにより、考えすぎることが減っていく。その結果、ストレスを感じる思考も減っていくため、物事の受け止め方や考え方が前向きに変化してくる。心が楽になるため、ストレスを軽減させることにつながる。また、瞑想によって自律神経が整うこともストレス軽減の要因である。

身体が健康になる

心身が安定するため、免疫機能が高まり病気にかかりにくくなる。腰痛や肩こりなどの身体的な問題から、うつ病や適応障害など精神的な問題まで幅広く効果が期待できる。

ポジティブになれる

瞑想で自らと向き合った結果、ネガティブ思考や考えすぎるクセに気づけるようになる。その感情に気づくことにより、手放しやすくもなる。感情に振り回されることが少なくなるため、他人にも自分にも優しくなれる。

睡眠の質が向上する

慢性的にストレスを感じていると交感神経優位な状態が続いてしまい、睡眠の質が下がってしまう。瞑想によって自律神経のバランスも整うため、副交感神経優位な状態を作ることができて睡眠の質も高まる。その結果、疲れが取れやすくなり、肌つやが良くなる。

集中力が高まる

瞑想は一つのことに集中する練習になるため、目の前のことに集中しやすくなる。瞑想以外の場面でも集中力が高まる。趣味やスポーツ、仕事などの質の高まりにもつながる。これは、アスリートが瞑想を行う大きな理由の一つである。

姿勢が良くなる

瞑想する際には姿勢も意識するため、良い姿勢をキープする練習にもなる。良い姿勢を維持する筋肉の働きを呼び覚ますことができる。姿勢が良くなれば、腰痛や肩こりなど身体の健康にとって良い影響をもたらす。

1分間瞑想法(マインドフルネス瞑想)とは

1分間瞑想法とは、マインドフルネス瞑想をベースに考えられたものである。マインドフルネスは、「今」この瞬間に常に注意を向けてあるがままに自らの心や身体を観察するトレーニング。今、この瞬間の体験をすぐに判断しないで意図的に注意を払うことで得られる気づきでもある。気づきのトレーニングと言うこともできる。瞑想の目的は、無になると考えてしまいがちだが、実際には気づくこと。雑念が湧いてしまった場合には、それに気づき、また集中し直せばいいだけである。

気づき

気づきとは、普段意識していないことを意識化することである。普段意識していないことには、身体の感覚、未来に対する期待、過去に対する後悔などがある。通常は、自動的に湧いてくる思考やその感情と一体化している。その思考や感情のほとんどは、過去の経験から無意識のパターンになっていて自動的に起こる。その思考や感情に目を向けることにより、普段の生活の中ではなかなか自覚のできないことに無意識に光を当てることにつながる。その時に湧いてくる思いや考えは受け流して客観視する。

目的・効果

マインドフルネスの目的は、この気づいている自分を養うこと、気づく力(アウェアネス)を高めることである。気づく力が高まることによって、うつの改善、幸せを感じる、何かを悟るなどの精神的効果を得ることができる。自分の思考に自覚的になれるため、感覚や感情に振り回されにくくなる。日々のストレスや悩みは、たいてい、被害妄想や完璧主義など思考の偏りや思考のクセによるものが多い。それに気づくことによって、ストレスや悩みは軽減されていく。

座禅とは

故スティーブ・ジョブズも傾倒していたとされる禅の世界。座禅は、仏教禅宗の修行の中心となるものである。あぐらをかいて姿勢を正し、精神統一をすること。家で行う場合は、イスに座ってもよい。方法は、あぐらをかき、背筋をまっすぐに伸ばして座る。目は半分閉じて、完全に閉じないようにする。手はおへその前に置く。右手の上に左手を重ね、親指同士で楕円を作る。腹式呼吸を行い、吐くときはゆっくりと時間をかける。

目的・効果

仏教の宗派によって細かく違いはあるが、座禅は、自分の中におられる仏様を見いだすことが目的である。座禅は、マインドフルネスと同様に呼吸にも意識を向ける。腹式呼吸を繰り返して行うため、リズミカルな運動となり、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなど、精神の安定に作用するホルモンの分泌が活性化される。そのため、心が落ち着いてくる。座禅では、姿勢や呼吸に集中する。行っている際に雑念が浮かんできたら、再度集中し直すため集中の練習にもなる。その結果、様々な場面での集中力を養うことができる。前述したホルモンの活性化によって精神の安定が得られるほか、意欲の向上にもつながる。心が落ち着くため自分の感情や感覚に注意を向けることができる。これが習慣化されるとストレスを感じにくくなるため、ストレスの軽減につながる。また、睡眠に関与するホルモンであるメラトニンを作り出す材料であるセロトニンの分泌が活性化されるため、睡眠の質は向上する。

1分間瞑想法のやり方

1分間瞑想法の基本

瞑想における3つの基本を知っておく。この基本を心がけ、まずは1分間瞑想を行う。いきなり長時間では、うまくいかないことや継続できない問題が起こりやすい。大切なのは、瞑想を続けることである。そのためには、瞑想を習慣化させることがポイントになる。習慣化させるコツは、ルールを作り、それを守ること。非常にシンプルな考え方であるが、これが重要。例えば、起床後すぐに行ってもよいし、就寝前に行ってもよい。大切なのは、その決めたルールを長く守り続けることである。マインドフルネス瞑想と座禅は、目的や効果はほとんど同様のものである。しかし、方法には若干の違いもあるが、それは、好みのほうを選ぶとよい。自身に合った方法を見つけ出すことが大切である。筋トレは、継続していくことにより少しずつ筋肉が増えていく。座禅も同じように、少しずつ集中力が高まるなどの効果が得られるようになる。

調身(姿勢を整える)

瞑想の基本は背筋を伸ばして姿勢を整えることである。イスまたはあぐらになって座り、上半身の力を抜くように意識する。手のひらは太もものあたりに自然に置く。目を閉じるか、半目のような状態にしておく。

調息(呼吸を整える)

呼吸は、鼻から吸って鼻からゆっくりと吐き出す。吐くときには、ゆっくりやや長く吐き出すのがポイントとなる。余分な力が入らないように意識し、吐く息と一緒に力を抜いていく。息を吸った時にお腹を膨らませ、吐きながらお腹をへこませる腹式呼吸を意識して行う。

調心(心を整える)

意識は、呼吸に向けておく。どのような呼吸をしているのかに注意を払い、今の状態をリアルタイムに気づいていけるようにする。お腹が膨らみ、お腹がへこむ、そんな身体の変化などに注意を向けていく。

まとめ

ここまで、マインドフルネス瞑想や座禅などを取り入れた、1分間瞑想法について説明してきた。1分間瞑想法を行うことにより、心だけでなく身体を整えることができる。ストレスの軽減などが期待でき、日々の生活の質を高めることが可能になる。仕事や家庭で忙しい毎日を送る方々にとっては、まず1分間瞑想法を生活の中に取り入れることによって生活の質を少しでも高めてみてはいかがだろうか。瞑想により悪い習慣を減らし、よい習慣を増やしていくことで、心と身体の整った生活を送ることをおすすめしたい。